3日間にわたって開催されてきた「J-WAVE LIVE SUMMER JAM 2017」もいよいよ最後のアーティスト。名前がアナウンスされた瞬間に会場中から、とてつもなく大きな歓声が上がる。そう、今市隆二 (三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE)の出番だ! 赤の上下にTシャツ、サングラスをかけた今市が登場し、歌謡曲調の「Over&Over」を歌い始める。グループのときとはまた違う、色気と迫力に釘付けとなる満員のオーディエンス。そのテンションにバンドの演奏にも熱がこもっていく。続けて「Eeny,meeny,miny,moe!」。アップテンポの楽曲を立て続けに投下し、アリーナの空気はヒートアップしていくっぽうだ。
2曲歌い終え、MCタイムに。「ということで、横浜にお越しの皆さん、盛り上がってますか?」と、かけていたサングラスをはずす今市。「いやー、アツい!」と笑顔を見せる。アリーナとスタンド、それぞれの観客に「盛り上がってますか?」と問いかけ、2年ぶりとなるJ-WAVE LIVE出演を「帰ってこれてうれしいです。ありがとうございます」と喜ぶ。2年前、ソロという夢をかなえてくれた場所で、再び歌える喜び。そんな思いが、続いて歌われたバラード「ALL LOVE」(2年前のJ-WAVE LIVEで最後に歌った曲だという)にも込められていたのかもしれない。観客もその思いをまっすぐ受け止めるように、じっと聴き入る。
歌い終え、一口水を飲んで早くも「次が最後の曲です」と今市が告げると、悲鳴にも似た声が客席から上がる。曲は「Won’t Be Long」。ステージ左右の花道を歩き、観客と直接触れ合うというサプライズも。オーディエンスとのコール&レスポンスもバッチリ決まり、曲が終わると「ふーっ!」と一息。「J-WAVE LIVE、最高の思い出ができました!」と話すと、今市はステージを下りていった。
それでもまだまだ終われないのは横浜アリーナを埋め尽くしたオーディエンスたち。鳴り止まないアンコールを求める拍手に応えて、再びステージに帰ってきた今市。ピンスポットに照らされ、しっとりと歌い出したのは「Can’t Take My Eyes Off You」のカバー。穏やかな笑顔で客席のほうに手を差し出しながら優しく歌う姿からは、このステージを心から楽しんでいる彼の心境が伝わってくる。
「アンコールありがとうございます!」。1曲歌い終え、再び観客に語りかける今市。「終わりたくないです」「ステージの上は最高ですよ、みなさん」という言葉に、ソロとしてこの大舞台に立った喜びが滲む。そして本当のラストソング。ソロとしての新曲「Thank you」は、出会ったすべての人への感謝を綴った曲。曲に込めた気持ち、今日この場所で彼自身が感じた思い、それらすべてがひとつになって「Thank you」という言葉に集約されていく。最後、深々と礼をしてステージを下りた今市隆二。とても温かで美しい幕切れだった。