[終助]名詞、活用語の連体形、まれに形容詞シク活用の終止形に付く。
1 感動を込めた疑問の意を表す。…かなあ。
「一つ松幾代(いくよ)か経ぬる吹く風の声の清きは年深み—」〈万・一〇四二〉
2 感動・詠嘆を表す。…だなあ。…ことよ。
「天の原ふりさけ見れば春日(かすが)なるみかさの山に出でし月—」〈古今・羇旅〉
3 (多く「めかも」の形で)反語の意を表す。なんで…か(いやそうではない)。
「いにしへを仰ぎて今を恋ひざらめ—」〈古今・仮名序〉
4 (「ぬかも」の形で)願望の意を表す。…てくれないかなあ。
「ぬばたまの夜(よ)渡る月ははやも出でぬ—海原の八十島(やそしま)の上ゆ妹(いも)があたり見む」〈万・三六五一〉
[補説]連語「かも2」の文末用法より転じたもの。「か」を終助詞、「も」を終助詞あるいは間投助詞とする説もある。2は中古以降、おおむね「かな」に代わる。
1 感動を込めた疑問の意を表す。…かなあ。
「一つ松幾代(いくよ)か経ぬる吹く風の声の清きは年深み—」〈万・一〇四二〉
2 感動・詠嘆を表す。…だなあ。…ことよ。
「天の原ふりさけ見れば春日(かすが)なるみかさの山に出でし月—」〈古今・羇旅〉
3 (多く「めかも」の形で)反語の意を表す。なんで…か(いやそうではない)。
「いにしへを仰ぎて今を恋ひざらめ—」〈古今・仮名序〉
4 (「ぬかも」の形で)願望の意を表す。…てくれないかなあ。
「ぬばたまの夜(よ)渡る月ははやも出でぬ—海原の八十島(やそしま)の上ゆ妹(いも)があたり見む」〈万・三六五一〉
[補説]連語「かも2」の文末用法より転じたもの。「か」を終助詞、「も」を終助詞あるいは間投助詞とする説もある。2は中古以降、おおむね「かな」に代わる。